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人間中心設計

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ITにかかわる製品、システム、サービスは、いまや日常生活で欠かせないものとなっており、利用する人も多様化しています。そんな中、使う人の立場や視点に立って設計する「人間中心設計」が注目されています。

人間中心設計とは?

人間中心設計とは、製品やシステムの開発にあたり、使う人間(ユーザー)の立場や視点に立ってデザイン・設計を行うことです。ユーザビリティ(利用品質)の高い製品やシステムを開発することを目的としています。
従来の製品開発では、機能の豊富さ、性能の高さ、といった点が重視され、「ユーザーが使いやすいか」という点はあまり着目されてきませんでした。
ところが近年、ITシステムをはじめとした製品の高度化・複雑化や、ユーザーの価値観の多様化により、製品のユーザーインターフェースがどんどん複雑になり、ユーザビリティの低下が問題となっています。

特に、定期的に人事異動が行われる自治体のシステムでは、「マニュアルがなくても簡単に使える」「効率的な操作ができる」といったユーザーインターフェースが求められるなど、ユーザーの視点に立った人間中心設計の考え方が重要視されるようになってきました。

また、国からは行政機関の電子申請システムやWebサイトのユーザビリティ、アクセシビリティ向上のために、「電子政府ユーザビリティガイドライン」や「みんなの公共サイト運用モデル」が公表されています。

ユーザーの視点に立った製品・システムをめざして

日立でも人間中心設計の開発プロセスを取り入れて製品の開発を行っています。
人間中心設計の開発プロセスでは、以下がポイントとなってきます。

  1. どのような機能をつけるのか、いかなる操作仕様を採用するのかをユーザーの立場から検討する
  2. ユーザビリティの専門家を含む多様な人材の参加
  3. その際、ユーザーの利用状況を観察し、その中で潜在的に求められている要求事項を特定し、仕様に盛り込む
  4. ユーザビリティの評価

たとえば、公共向け図書館情報総合システム「LOOKS-i」のユーザーインターフェースのデザインを決める際には、デザイナーが図書館に利用状況調査に行きました。そこで、現状の図書館システムの使われ方を観察し、ユーザーインタビューを行った上で問題点などをピックアップし、アイデアや改善点を加えていったのです。

具体的には、

  • ベテランと新人でシステムの使い方に違いがあったことから、ターゲットとなるユーザー像を3タイプに分け、どのタイプのユーザーでも使いやすいように意識して画面をデザインした。
  • 業務を少しでも早く行うために、「貸出」「返却」の入力操作をバーコードのみで実行できるように画面にバーコードが貼られていた(バーコードリーダーからマウスへ持ち替える手間を省くための工夫)ことから、ファンクションキーに実行機能を割り当て、マウス操作をせずに処理を完了できるようにした。
  • 「貸出」「返却」「検索」メニューを切り替える遷移が煩雑だったため、複数ウィンドウを立ち上げてショートカットキーでメニューを切り替える工夫をしていたことから、主要メニューをタブ表示し、1画面内でメニュー切り替えを行えるデザインとした。

というように、ユーザーや現場の工夫からデザインアイデアを創出し、使い勝手の良いユーザーインターフェースを開発しました。

今後、自治体を取り巻く製品やITシステムは、ますます多機能で複雑になっていくことが予想されます。さらに、住民が自ら操作する機会が増え、子供から高齢者までが利用するなど、利用者の広がりも加速されていくと思われます。
誰もが簡単に使え、「使って便利」「使ってよかった」と感じてもらうためには、人間中心設計の考え方や、その手法を用いて開発された製品に注目していく必要があるでしょう。

(2012年4月25日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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