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Q.「共通語彙基盤」とは何ですか?

前田
共通語彙基盤とは、分野や地域を越えて情報交換を行うための「情報システム上の仕組み」です。さまざまな分野で利用される用語の表記・意味・データ構造を統一することにより、異なるシステム間であっても、互いに意味が通じるようになり、分野や地域を横断した情報交換が可能となります。
また、各自治体のデータを組合わせて新たなサービスを創出したり、自治体をはじめとした複数の機関が公開するデータを正確に、かつ効率的に検索したりすることも可能になります。

東日本大震災では、被災自治体からの救援物資の依頼に際し、「オムツ」として管理していたため、大人用なのか乳幼児用なのかわからず、必要な救援物資がタイムリーに届かなかった例がありました。同じ「オムツ」であっても、共通語彙基盤で「オムツ(大人用)」「オムツ(乳幼児用)」のように用語を定義しておけば、必要とする物資を正確に伝え、届けることができたわけです。

また、「小学校」や「病院」などの公共施設については、「住所」、「施設情報」、「建築物情報」、「(避難所として利用される場合の)受入可能人数」などを必須項目として定義しておけば、災害時などに、「○×地区で受入可能人数が30人以上の公共施設」といった検索作業も瞬時に行うことが可能です。このように、公開するデータの用語や項目を定義することで、システム上で、異なるデータとして認識されていた用語や項目が同じであると判断でき、大量データの検索や解析が正確かつ効率的に行えるようになります。

今後は、オープンデータや番号制度におけるバックオフィス連携など、データ連携場面が増えると予想されます。行政機関の連携だけでなく、オープンデータを活用した民間ビジネスへの展開も期待できることから、共通語彙基盤を活用した用語の表記・意味・データ構造などの統一は、ますます重要となるでしょう。

なお、共通語彙基盤は、経済産業省とIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が情報連携用共通語彙基盤構築事業として整備を進めています。現在、共通語彙基盤のパイロットシステムを運用しており、さらにこれを実際に利用するためのツールを試作し、一部の自治体にて試験的に運用されています。
そこで得られた知見を下に、共通語彙基盤の概念モデルを構築しています。

Q.すでに、このような取り組みを検討している自治体はありますか?

前田
はい。同様の取り組みとして、複数自治体でオープンデータの共通ガイドラインを策定している事例があります。

首都圏域(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)の知事と、政令指定都市(横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市・相模原市)の市長で構成される九都県市首脳会議が開催している「ビッグデータ・オープンデータを活用したまちづくり検討会」では、オープンデータ化における共通ガイドラインの策定などを行っています。

2014年3月には「九都県市における避難所等の位置情報に関するオープンデータ化ガイドライン」を策定しました。
このガイドラインには、公開対象のデータに記載する必須項目、ファイル形式、公開方法などが定められています。九都県市では、ガイドラインに従い試行的に「避難所等の位置情報」を公開しています。

広域にわたる各自治体がオープンデータの仕様を共通化することで、新サービスなどが創出され、住民サービス向上につながる効果が期待されています。

よくわかりました。ありがとうございます、前田さん!

(2014年6月25日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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