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東日本大震災では通信インフラが断絶し、大規模災害時の通信手段確保が大きな課題として指摘されました。一方で、通信事業者の自主的な判断によって、公衆無線LANサービスが無料開放され、被災地の復旧支援、避難所運営の通信手段として評価を高めました。このような経緯から通信事業者などで構成する「無線LANビジネス推進連絡会」では岩手県釜石市などで大規模震災を想定した公衆無線LANの無料開放実証実験を行い、その結果を踏まえ「大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン(以下ガイドライン)」として2014年5月に公表し、2015年3月に第2版と英語版が公表されました。

このガイドラインは「無線LANビジネス研究会」(総務省)の提言を受け、無線LANを無料開放する大規模災害の範囲、対応の措置、運用のガイドライン、無線LAN活用の周知方法などを示しています。そして、大規模災害時には公衆無線LANサービスを提供する災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を導入することを提示しています。

災害時に誰もが使える「00000JAPAN」

災害用統一SSID「00000JAPAN」とは、大規模災害発生時に通信事業者が公衆無線LANを無料で開放し、一人でも多くの人にネットワークアクセスを提供するために、一時的に使用されるSSID(無線LANに接続するアクセスポイントの識別名)のことです。岩手県釜石市での実証実験では、通信事業者各社が統一SSID「JAPAN」を使用し、契約している事業者以外のアクセスポイントに接続してネットワークサービスを提供できることが確認されました。本格運用されるSSIDには実証実験で使われた「JAPAN」の先頭に「00000」を付け「00000JAPAN」が採用されましたが、これはSSIDをサーチした結果、最上位に表示されることを考慮して付けられました。また、通信事業者が通常のSSIDを設定する際には「00000JAPAN」より上位に表示されるSSIDの使用を避けることが望ましいとされています。2015年2月には「東京都・豊島区合同帰宅困難者対策訓練」で「00000JAPAN」の無料開放が実施され、また、3月に仙台で行われる「国連防災世界会議」では、「00000JAPAN」のデモが行われる予定です。

「00000JAPAN」は「携帯インフラが広範囲に被害を受け、携帯電話やスマートフォンが利用できない状態が長時間継続する恐れがある場合」開放するのが適当としていますが、初動対応の観点から、携帯インフラの被害が軽重にかかわらず自治体から要請があった場合には、事業者と協議した上で開放の決定をすることが望ましいとしています。

自治体の公衆無線LAN

ガイドラインでは、「00000JAPAN」以外にも自治体などが運営している無料公衆無線LANサービスなどを災害時に活用するための考え方などがまとめられています。登録制のサービスについては、災害時への備えとして未登録ユーザーへの開放を準備しておくことが望ましいとされています。また、登録ユーザー向けのポータルサイトを運営している自治体は、災害情報が閲覧できる「大規模災害用ポータル」を準備しておくことが求められています。端末操作が不慣れな人でも操作できるよう、視覚的にわかりやすいコンテンツや、外国人向けに外国語表記のサイトの準備も必要です。

庁舎や避難所、公園などに公衆無線LAN環境を整備する自治体を支援する事業なども立ち上がっています。公衆無線LANは、防災の観点だけではなく観光や地域振興においても重要なツールであり、地方創生を進めるにあたり必要な事業としても位置付けられています。

(2015年3月11日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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