現場拝見!導入事例ウォッチング
タブレット端末&クラウドを活用した議会運営支援システム
大津市議会は、2014年11月の通常会議より、全国の自治体の中でも先進的な取り組みである「タブレット端末とクラウドを活用した議会運営」を開始しました。
これは、大津市議会が進める「議会ICT化プロジェクト」の一環で、インターネット議会中継や電子採決システムの導入などIT化第1段階に続く取り組みです。
「議会の見える化」「効率化」に加えて、2014年3月に同市議会が策定した、地方議会初の策定となる「議会BCP(業務継続計画)」への対応も見据えています。
地方分権の時代に先進の議会運営で、開かれた市議会へ─。
日立システムズはワンストップサービスにより、大津市議会の「議会ICT化プロジェクト」を支援しています。
議場に150インチ大型スクリーンを導入し、議場内資料や議案への議員個別賛否をスクリーンに投影することで、インターネット視聴者にも臨場感のある議会中継を提供しています。議会ICT化後、1カ月当たりの議会中継の平均アクセス数は8,000から19,000と2倍以上増加しました。
災害に強い議会を実現するため、地方議会初となる「議会BCP」を策定し、運営手段の一つとしてクラウド型グループウェアを導入しました。タブレット端末とあわせて利用することで、緊急時における災害情報の迅速な収集や、議員へのスムーズな緊急連絡を実施します。
議会で使用される資料はすべて電子化され、出席者は議場のWi-Fi通信を介してタブレット端末により閲覧します。議会事務局の試算では、ペーパーレス化により印刷費用だけでも年間200万円以上のコスト削減を達成する見込みです。
大津市議会では全議員をはじめ執行部と事務局がタブレット端末を保有し、議会資料の閲覧や、スケジュール管理、メール送受信、連絡事項の確認など、日々の執務にタブレットを活用しています。議会が一体となり、IT化を積極的に推進しています。
大津市議会が導入した「会議同期システム」「議場内通信システム」は、いずれもタブレット端末を利用して議場内のコミュニケーションをスムーズにする議会運営システムです。必要な情報を確実に、スムーズに共有することで、質の高い政策議論を実現します。
議場および市庁舎2F〜4F内の各所にWi-Fi通信機を敷設、よりスムーズにインターネットおよびグループウェアにアクセスすることが可能になりました。タブレット端末さえあれば、議場内外の関係者たちとコミュニケーションが進みます。
(2015年5月13日)
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