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観光地を経営する〜日本版DMO〜

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日本における「観光」の取り組みが変わろうとしています。旅行スタイルは団体から個人へと変化し、ニーズも多様化している中、地域自らが価値を生み出し、自ら来訪者を集める体制への変換が求められています。

こうした中、「観光地経営」の視点に立って観光地域づくりを行う組織・機能「DMO(Destination Marketing/Management Organization)」が注目されています。DMOは、マーケティングに基づく観光戦略の策定・推進や、地域内の幅広い関係者との合意形成など、観光事業のマネジメントを担う機能・組織です。
海外の観光先進地域ではすでにDMOが地域の集客に重要な役割を果たしています。

日本版DMO

観光立国推進閣僚会議は6月「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」を決定し、2020年に向けた訪日外国人の増加を目標に掲げ「日本版DMO」の確立を挙げています。これは、地方創生策の一つにもなっており、地域の風土・文化に合った組織形態を作り上げることで、地域を活性化させる観光のビジネスモデルの形成をめざします。そこで、モデル地域を選定し、「日本版DMO」が中心となって観光地域づくりを行う取り組み体制を構築し、全国的に展開できるようマニュアルも策定するとしています。

<日本版DMOの役割>
観光地域づくりの舵取り役として、関係者と連携し、以下を実施する団体

  1. 関係者の合意形成
  2. マーケティングに基づく戦略策定
  3. 関係者が実施する観光関連事業と戦略の整合性に関するマネジメント
  4. 観光地域づくりの一主体として実施する個別事業
    • 観光資源の磨き上げ
    • 外国人受入環境整備
    • プロモーション
    • ワンストップ窓口(情報発信・予約)
    • 人材育成(地域住民の参加促進)

島が一丸となってのおもてなし

長崎県五島列島の小値賀(おぢか)町は、「おぢかアイランドツーリズム」による観光地域づくり事業を推進しています。「おぢかアイランドツーリズム」とは、NPO法人と公社が両輪・一体となった組織で、小値賀町と協働で観光政策を立案、実行しています。古民家を改装した宿泊施設で釣りや料理などの島暮らし体験や民泊などを商品化しており、日本の修学旅行生や海外の高校生なども受け入れています。農業や漁業を営む町民をも巻き込んだ企画により、まさに島全体が一体となって観光事業に取り組む体制となっており、過疎の進む離島でありながら、観光事業による収入は1億円規模に成長しています。今後は島での雇用を生み出すことを目標としているようです。

魅力ある観光地域づくり、それを地域経済の活性化につなげる取り組みとするには、さまざまな地域資源を組み合わせた地域一体的なブランドづくりなども大切ですが、現状の見える化も非常に重要です。例えば、旅行前・旅行中・旅行後などに発生する旅行者のデータ、周辺地域におけるさまざまなデータなど、それらビッグデータを分析し見える化することで、新たな課題が見えてきます。
そのデータをもとに戦略を見直したり、マネジメント方法を見つめなおしたりし続けることが求められます。それぞれの地域に合わせた観光戦略を策定し、関係者間で共有・実行し、現状を見える化して次に活かしていくことを繰り返すことで、より魅力的で経済効果の高い観光地へと成長していけるでしょう。

(2015年8月12日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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