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くらしを変える「ロボット革命」

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要介護者の生活支援にロボットが導入されるなど、日常生活の中でロボットがますます身近になってきました。最近では、自治体業務でもロボットが活躍しています。千葉県館山市は、人間とコミュニケーションできる感情認識ロボットを導入し、市の観光施設で来館者に観光情報などを提供しています。
そこで、今回は、「ロボット」に関する政府の動向をご紹介します。

ロボット革命元年

日本では早くから製造分野の産業用ロボットの導入が進んでおり、出荷額、国内稼働台数ともに世界一となっています。しかし、日本が「ロボット大国」としての地位を維持する一方で、欧米を中心とした各国が、技術革新を図り、モノとモノがネットワークでつながるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を用いた新たな生産システムでロボット業界の主導権を握ろうという動向が見られます。このことに対して国も危機感を持っており、今後ますますの発展が必要とされているところです。

また、日本においては少子高齢化による人手不足や、対策されずに老朽化が進むインフラなどの課題を解決し、産業創出に寄与するものとしてロボット活用が注目されています。今後は、センサー、人工知能、クラウドなどの技術も取り入れ、非産業用ロボットの分野でも世界をリードしていく役割が期待されています。

このような背景もあり、政府は、2015年1月、関連分野の代表から構成されるロボット革命実現会議において「ロボット新戦略」を取りまとめました。
ロボット革命とは、自動車、家電、携帯電話や住居までもがロボット化し、製造現場から日常生活まで、さまざまな場面で活用されることにより、社会課題の解決や国際競争力の強化を通じて新たな付加価値を生み出す社会を実現することと「ロボット新戦略」では定義されています。また、同会議では、2015年を「ロボット革命元年」と位置付け、ロボット技術が日本の将来の発展に不可欠であるとして、ロボットの活用について戦略的に取り組んでいます。

ロボット新戦略のポイント

「ロボット新戦略」では、世界的なロボット活用の流れをふまえて、「IoTを用いたシステム全般」を新たなロボットの概念として位置付け、下記を柱として、日本におけるロボット革命の実現に向けた取り組みを推進していきます。

  1. 世界のロボット・イノベーション拠点に
  2. 世界一のロボット利活用社会
  3. IoT時代のロボットで世界をリード

また、各種取り組みを強力に推進する母体としては、産学官の幅広い関係者を巻き込んだ「ロボット革命イニシアティブ協議会」が2015年5月に設置されました。次世代ロボットの普及に加え、IoTによる生産システム革新もテーマとして議論されています。外部機関や諸外国とも連携しながら「次世代に向けた技術開発」「標準化、実証フィールド整備等」「ロボット関連規制改革の実行」にかかわるプロジェクトを推進します。特に、主要5分野(ものづくり、サービス、介護・医療、インフラ・災害対応・建設、農林水産業・食品産業)においては、2020年にめざすべき姿(KPI)が設定され、目標実現までのアクションプランに沿って、集中的に政策資源が投入される予定です。

ロボットを活用した未来像

ロボット関連のプロジェクトはさまざまな省庁で推進されており、平成28年度予算概算要求でのロボット関連の全体予算額は、294.1億円+αとなっています。

国をあげてプロジェクトが推進される中、ロボットを活用した未来像についても、さまざまな議論がされています。
総務省の情報通信審議会情報通信技術分科会技術戦略委員会での「新たな情報通信技術戦略の在り方」では、

「人工知能やロボットが世の中に普及してくると一体どのような社会となるのか?」
「具体的には誰がどのような場面で利用することになるのか?」
「ICTはその中でどのような役割を担うのか?」

といったことが整理されています。人工知能やロボットの5年後、10年後の未来社会を描きつつ、その未来社会を実現するために必要となるICTに関する技術課題を整理し、その実現に向けた取り組みなどがまとめられました。

人の心に寄り添うロボット

たとえば、5年後には、センサーで周囲の状況を把握し、自動で目的地に到達する自動運転車「らくらくカー」を実現し、さらに、10年後には人工知能が搭乗者の「心地よさ」を計測し、会話やコミュニケーションで搭乗者を楽しませてくれながら移動できる「わくわくカー」へ進化するといった姿を未来像として描いています。

さらに、未来像の実現に向けた取り組みとして、スマートネットワークロボット技術の実証実験が進んでいます。
スマートネットワークロボットとは、ネットワークに接続され、人工知能を用いて新たな付加価値を生み出すことのできるロボットです。
ロボットが利用者と直接対話を行い、収集した音声データや人感センサーのデータをクラウド基盤に伝送します。これらのデータを解析し、利用者の生活状況を認識しながら、人の心に寄り添うコミュニケーションを実現する革新的なシステムです。特に、福祉・介護分野での導入が期待されており、利用者とロボットのコミュニケーションによって安否確認、服薬確認などの見守りを行います。

このように、人工知能、センサー、ビッグデータなどとの組み合わせにより、新たな付加価値を創出することが期待されているロボット。
ロボットを成長産業の一つと位置付けて、地方創生の関連事業として強化する自治体も多いでしょうから、今後もロボットの動向に注目していきたいと思います。

(2015年10月28日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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