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他の人との共有を前提にさまざまなサービスを提供する「シェアリングエコノミー」と呼ばれる新しい経済活動が欧米で発展しており、その流れは日本にも広がりつつあります。今回は、このシェアリングエコノミーをご紹介します。

「所有」から「共有」の時代へシフト

シェアリングエコノミーとは、遊休資産を個人がインターネット経由で共有するなど、共同所有、共同利用の概念を前提にした経済のことです。つまり、余っているモノをみんなで共有して有効活用する仕組みです。貸す側は収入を得ることができ、借りる側は所有せずに利用できるというメリットがあり、新たなビジネスモデルとして、欧米を中心に広がっています。

共有自体は特に新しいことではありませんが、シェアリングエコノミーが発展した背景には、ICTの進化やソーシャルメディアの普及によってより多くの人と簡単にものごとを共有できるようになったことや、消費スタイルが変化したことなどがあります。昔に比べ、モノを買う・所有するよりも、借りる・共有することに前向きになっていると考えられます。

時間、空間、体験、能力などもシェア

共有するのはモノだけではありません。時間、空間、体験、能力なども含まれます。たとえば、自宅で料理を提供したい人と食べたい人をつなぐマッチングサイト「KitchHike(キッチハイク)」は、旅先で現地の家庭料理を食べてみたいという外国人観光客に好評です。食事だけでなく旅行先での経験の共有とも言えます。

また、観光体験を共有するサービス「TRIP」は、観光体験を提供したい人と体験したい人をマッチングします。遭遇率98%のイルカウォッチングや忍者体験ツアーなど、さまざまな観光地の体験プランが登録されています。別途、自治体向けの専用ページ作成プランもあり、ながの観光コンベンションビューロー、大町市観光課・大町市観光協会、宮崎県南観光ネットワーク推進協議会が利用しています。

自治体によるルール規制

ここ数年で、自転車やEV車のシェアリングなどに取り組む自治体が増えているように、自治体の間にもシェアリングエコノミーが広がっています。
今後は、外国人観光客の受け入れを見込んで高まる宿泊施設や、乗り物のシェアニーズなどから、特に「民泊」や「ライドシェア」などのサービスに注目が集まると考えられます。

宿泊料を受け取って人を宿泊させる民泊は、現状では旅館業法に該当するため旅館業の許可が必要です。このため、「民泊サービス」のあり方に関する検討会や内閣府規制改革推進室で規制改革に向けた検討が進んでいるところです。

そんな中、大田区で国家戦略特区の規制緩和を利用した民泊条例が制定されました。区が決めた要件をクリアし、区長の認定を受けることで、特例として旅館業の許可なしで民泊の事業ができるようになっています。事業者の受け付けも始まり、現時点で2件が認定されています。今後、他の自治体への横展開が考えられるモデルケースとしての注目度も高いようです。

国も新たな経済活動として注目

国もこのシェアリングエコノミーに注目しています。
日本再興戦略では、必要な法的措置を講ずるものと位置付けられていますし、総務省は動向を把握しながら、普及に向けた課題などを分析しています。

さらに、情報通信技術(IT)の利活用に関する制度整備検討会では、具体的な法整備に向け、シェアリングエコノミーの適正な事業運営のための課題や、課題に対応するルール整備のあり方などを取りまとめているところです。

以上のように、推進に向け国が動いている中、2016年1月に、シェアリングエコノミー事業を推進する団体「シェアリングエコノミー協会」が発足しました。
シェアリングエコノミーのサービスを手掛けるベンチャー企業によってさらなる市場の活性化が期待されます。

(2016年3月23日)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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