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自動運転で実現する新しい公共交通

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現在、世界各国で自動運転が研究されています。最近ではIoTや人工知能(AI)の技術発展により研究がさらに加速しており、日本では「官民ITS構想・ロードマップ2016」において「2020年までに世界一安全な道路交通社会を構築」を目標に、研究開発が行われています。

また、成長戦略を加速させるための施策「改革2020プロジェクト」においても「次世代都市交通システム・自動走行技術の活用」が挙げられており、以下の実現をめざしています。

(1)2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会での東京臨海部での次世代都市交通システムART(Advanced Rapid Transit)を実現
(2)高齢者等の移動制約者に対する移動手段の確保
(3)トラックの隊列走行の実現

自動運転の定義

自動運転は下記の通りいくつかのレベルに分類されています。
レベル1.加速・操舵・制御のいずれかの操作をシステムが行います。
レベル2.加速・操舵・制御のうちの複数の操作をシステムが行います。
レベル3.運転はすべてシステムが行い、システムが要請した際はドライバーが対応します。
レベル4.自動運転としては最高レベルとなります。ドライバーが全く関与せずに完全自動運転を行います。

上記の定義は絶対的なものではなく、国際的な動向や技術の進展状況を考慮しつつ、必要に応じて見直すとしています。
なお、日本では、2020年までにレベル2相当の自動運転車を市場化し、2025年頃までには、レベル3相当の自動運転車を普及するとしています。

自動運転によって課題を解決する

国の実現目標にもあるように、自動運転技術の活用は安全な道路交通の実現だけではありません。高齢者などの移動に制約がある方への配慮や、物流業界のドライバー不足への対応など、わが国が直面している少子高齢化や過疎問題、その他社会問題の課題解決に繋がると期待されています。

例えば、過疎化が進む地域では、公共交通や病院、福祉施設、学校といったインフラの存続が厳しい状況になってきています。都市部から距離があり、移動手段がない状況におかれてしまう方は、不便を余儀なくされます。
公共交通などの移動手段がないがために、高齢者がやむを得ず運転し、高齢者による交通事故が多発しているという状況もあります。

都市部においても高齢者や障がい者、子育て世代といった移動に制約がある方は多くいらっしゃいます。自動運転によって実現する社会では、そういった方たちが手軽に移動手段を確保でき、移動手段を確保することでQOL(Quolity of Life)の向上にも貢献すると考えられています。

また、物流業界ではドライバーが不足しており、労働条件の悪化などが大きな問題となっています。この問題に対しても、隊列走行や完全自動走行などが研究されており、ドライバーの負担軽減や人手不足への対応が検討されています。

新たな公共交通の可能性

現在、国や自治体、大学、自動車メーカー、ベンチャー企業などが連携し、各地で実証実験が行われています。

国家戦略特区に指定されている神奈川県では、藤沢市を舞台にレベル3の自動運転車に相当するロボットタクシーを活用した実証実験が行われました。神奈川県の公募で選ばれたモニター10組が実際に乗車しての実験となりました。モニターがスマートフォンから配車予約すると、ロボットタクシーが自宅までやってきます。自宅から目的地(今回はスーパー)までの間を自動運転するという内容です。自動運転レベル3が公道で実証実験を行うことは大変先進的な取り組みと言えます。

同じく特区に指定されている茨城県や愛知県などでも自動走行の実証実験が行われています。

無人タクシーなどのサービスが実用化されれば、高齢者などの移動に制約がある方の外出支援につながります。採算が合わないなどの理由でバスや電車などが廃止され、タクシーもない地域に自動走行車をシェアできるようにしておけば、新しい交通手段として期待できそうです。今後はコミュニティバスを自動走行させる実証実験なども予定されており、これからの数年で公共交通が大きく変わろうとしています。自分の街に自動走行バスが走るのも、そう遠くない未来のようです。

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(2016年8月9日 公開)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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