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Q.政府のデジタル・ガバメント実行計画には、「行政サービスの100%デジタル化」が盛り込まれています。現時点で行政サービスのデジタル化はどこまで進んでいますか?

前田
はい。内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室では、官民データ活用推進基本計画の施策について定期的にフォローアップを行っています。そして、PDCAサイクルに基づき進捗状況を管理しています。
直近では、2017年12月に「官民データ活用推進戦略会議」と「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部」の合同会議にて、推進状況について報告されました。主な状況は次のとおりです。

オープンデータの推進

  • 全行政手続に関するデータのうち、電子的に管理されているものは20%弱。
  • 統計関連のデータ(約1,000件)のうち、完全にオープンデータとして公開されているものは約45%。
  • オープンデータに取り組んでいる自治体数は全体の17%(42都道府県と264市区町村)。

データ利活用・データ連携

  • 分野・業種ごとのデータ利活用の取り組みは、ある程度進展している。
  • 「言語、コード、文字」などのデータ管理ルールの不統一が原因で、分野・業種横断的なデータ連携が進んでいない。

オンライン化実施率

  • 全行政手続の90%が法令上オンライン処理可能であるが、オンライン化実施率は手続きベースで12%に留まっている。

添付書類が必要な手続き

  • 添付書類が必要な手続きのうち、登記事項証明書(商業法人)、住民票の写し、戸籍謄抄本の添付を求めることがある手続きは年間約2億件ある。
  • 一方で、添付書類のデジタル化・不要化が進んでいない。

今回のフォローアップでは、関係府省庁が実施する施策に一定の進捗・成果が見られたとされています。一方で、これまでの行政サービスのデジタル化では、必ずしも国民の利便性向上や行政事務の効率化につながってこなかった施策も多かったとの見解が示されています。行政保有データのオープン化により、その土地にあったイノベーションが起こり、働き方改革やデータ活用による新ビジネスの創出による、生活の利便性向上も期待されていましたが、その効果もあまりなく、デジタル改革に向けた課題も多いことがわかってきました。

Q.行政サービスのデジタル改革に向けた課題とは何ですか

前田
はい。行政手続等の実態調査(棚卸)により、デジタル改革に向けた課題として、次の3点が浮き彫りになりました。

課題1 オンライン化は道半ば。添付書類を含めて、業務改革(BPR)を踏まえた徹底的なデジタル化が必要。申請などの件数が少ない手続は、手続そのものの必要性を含め、抜本的な見直しが必要。
課題2 「官民ラウンドテーブル」などの枠組みを通じて、ニーズの高いデータをオープン化と、地方のオープンデータの取り組みの加速化が必要。
課題3 国・自治体・事業者などの間で、「データ連携の基本ルール(共通基盤)」の整備、「ベストプラクティス」の創出が必要。

これらの課題を踏まえ、合同会議で決定された次の4項目の推進体制のもと、具体的な取り組みが進められています。これらを踏まえ、2018年の春から夏までを目途に「IT新戦略」が策定される予定です。

1.行政サービスのデジタル改革に向けた法整備など

登記事項証明書などの添付を不要とする法律改正案の速やかな国会提出を含む「デジタル・ガバメント実行計画」を2017年度中にeガバメント閣僚会議において決定する。

先日の記事でご案内のとおり、「デジタル・ガバメント実行計画」は、2018年1月に決定されています。また、2018年の上半期を目処に、各府省で中長期計画が策定される予定です。

2.オープンデータ官民ラウンドテーブル

民間ニーズに即したオープンデータの取り組みや、民間データとの組み合わせを含めた活用を促進するため、2017年度中に、民間企業などデータ活用を希望する者とデータを保有する府省庁などが直接対話する「オープンデータ官民ラウンドテーブル」を、観光・移動などの分野で開催し、オープンデータ化を加速する。

こちらも、「第1回オープンデータ官民ラウンドテーブル」が「観光・移動」をテーマに、2018年1月に開催されました。3月には「インフラ、防災・減災、安全・安心」をテーマに第2回の開催、来年度中には「土地・農業」をテーマに第3回の開催が予定されています。

3.デジタル改革・連携プロジェクト関係省庁連絡会議

農業・物流・港湾などの連携プロジェクト、および、データを用いた健康づくり・病気予防の強化のための関係省庁連絡会議を開催し、国民がデータ利活用のメリットを実感できる事例を創出する。

4.「IT新戦略起草委員会(仮称)」の設置

IT新戦略案の起草にあたり、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)新戦略推進専門調査会の下に「IT新戦略起草委員会(仮称)」を速やかに設置する。

これからの行政システムは、ITを最大限に活用した、簡素で効率的な社会システムが求められてきます。

IT新戦略については、合同会議の中で安倍総理からも、可能な限り速やかな国会提出に向け、内閣府特命担当大臣を中心に法案作成に直ちに着手するよう発言がありました。
今後もIT新戦略の動向にも注目が必要ですね。

よくわかりました。ありがとうございます、前田さん!

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