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総務省は、「IoT新時代の未来づくり検討委員会」において、2030〜2040年頃を展望しつつ、日本の「未来」をつくるICT政策のあり方を検討してきました。このたび、中間取りまとめとして、「未来をつかむTECH戦略」が公表されました。政府が描く未来ビジョンの中から、自治体に関連する内容を中心にご紹介します。

未来ビジョンをまとめる背景

これまでのICT施策は2020年をターゲットとしたものが多く、より長期の展望を考えた場合に、時流に合わせた課題が待ち受けると考えられます。2020年以降に日本が直面するであろう課題をICT分野を超えて前広に整理したうえで未来イメージを制作し、未来イメージから逆算する形で、日本の歩むべき道を支えるための情報通信政策のあり方を検討し推進する必要が出てきました。

そこで、「IoT新時代の未来づくり検討委員会」が設置され、「産業・地域づくりWG」「人づくりWG」の中でそれぞれ検討を進めてきました。
[イメージ]IoT新時代の新たなビジョンの検討について


[イメージ]検討体制について

自治体経営の改善・効率化

「産業・地域づくりWG」では、地域づくりにおいて、下記課題があると現状認識しています。

  • 人口減少に直面する中で、地域コミュニティでの基礎的サービスを維持していくために、ICTをどう活用できるか。
  • 限られた施設や人材等のリソースを地域を越えてシェアしていくために、ICTをどう活用すべきか。 等

なお、この課題は、「全国的な人口減少にともない、自治体の人口規模も縮小傾向に」「地方圏に限らず、東京圏といった都市部においても人口の減少局面に」といった動向を踏まえたものです。
そして、検討委員会の中で、自治体経営の改善・効率化について、下記議論がなされてきました。

  • 自治体において、業務効率化のためだけの「守りのICT活用」ではなく、地域資源の有効活用や経済活性化など「攻めのICT活用」ができるような環境づくりも必要。
  • 生産性の高い行政を展開していくには、「待たせるのを当たり前にしない」「してあげるという発想をやめる」など、利用者目線に変えながら、IoT、AI等を使っていかなければならない。
  • 「消滅可能性自治体」をあえてチャンスと捉え、スタートアップに自治体経営を任せるなど、ゼロベースの大胆な取組を横展開できるとよい。
  • 米英のように、自治体の中に、外部のデザイナー・エンジニアなど専門スキルを持った人たちが入った組織を作り、業務を改善していくという体制づくりが重要
  • 出典:IoT新時代の未来づくり検討委員会 産業・地域づくりWG これまでの議論の整理(総務省)

このような議論を経て、中間とりまとめとして公表されたのが、「未来をつかむTECH戦略」です。

未来の自治体「どこでも手続」

「未来をつかむTECH戦略」では、2030年代に実現したい未来の姿について、「人づくり」「地域づくり」「産業づくり」の観点で議論されてきた内容をそれぞれイメージしやすいよう、イラストとともにまとめています。

たとえば、「地域づくり」の中には、未来の自治体「どこでも手続」が描かれています。24時間受付のネット窓口が当たり前となり、どこにいても手続きが可能で、画面をさわると現れる忠実で有能な執事ロボにやりたいことを伝えれば、AIが自動で手続きに必要な準備をしてくれるといったイメージです。

[イメージ]未来の自治体「どこでも手続」
出典:未来をつかむTECH戦略(総務省)

デジタルガバメントを含む具体的な政策パッケージ

具体的な政策パッケージ案も示されており、「地域づくり」に関しては、当面の対応策として、下記が盛り込まれています。

  • デジタルファースト・ワンストップ等を徹底するデジタルガバメントやデータ利活用等の推進
  • 拠点都市におけるスマートシティのネットワーク化推進
  • 地域のサステナビリティ確保のための遠隔・自動プロジェクトの推進
  • インバウンド6000万人を始めとする国内外の需要の地方への呼び込み

2018年1月に公表された、「デジタルガバメント実行計画」でも「行政サービスの100%デジタル化」が盛り込まれていますが、ここでも改めてデジタルガバメントやデータ利活用の推進などが示されることとなっています。
また、業務フローの見直しや各種システムの標準化を強力に推進するために先進的な電子自治体の構築や自治体のデータ利活用を支援するとしています。
なお、2018年4月16日に開催された、「産業・地域づくりWG」において、「データ主導時代の産業政策SWG」が新設されました。データ流通市場における競争状況の実態把握、データ流通のセキュリティ確保、競争力強化のあり方などについて論点整理を行うことになっています。

さらに、これらの施策を横断的に支えるプロジェクトとして、「ワイヤレス成長戦略(仮称)」や社会変革に挑戦するテクノロジー・イノベーションの創出、IoTへの信頼を支える「IoTセキュリティ総合対策」などを通じて最先端のネットワーク環境の整備も合わせて実施していくことが示されています。

「未来をつかむTECH戦略」は、Society5.0の実現などに寄与するだけでなく、この戦略を同様の社会課題を抱える諸外国に展開することでSDGsの達成にも寄与するものとなっています。6月に最終とりまとめがなされ、骨太の方針や成長戦略などにも反映される予定ですので、今後も引き続き注視していきます。

参考

(2018年6月11日 公開)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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