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[イメージ]自治体のEBPM(証拠に基づく政策立案)推進

自治体のEBPM(証拠に基づく政策立案)推進

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IoTの急速な進展により、膨大なデータが蓄積されていくなか、欧米を中心に、近年日本でも注目されているものとして、EBPM(Evidence Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)という手法があります。EBPMは、政策に関する統計データなどの客観的な証拠となるエビデンスを活用し、目的や目標を設定したうえで評価を行い無駄な事業をなくしたり、コストを削減したりすることで効果的・効率的な政策運営をめざすもので、政府の行政改革として推進されています。今回はEBPMについて、その背景とともに、自治体でのEBPM推進を支援する取り組みを紹介します。

EBPMを推進する背景と政府の動向

日本が今後、世界に類を見ない少子高齢化の進展や厳しい財政状況に直面する中で、限られた資源を有効に活用し、国民により信頼される行政を展開するためには、政府が現状や政策課題を迅速かつ的確に把握し、有効な対応策を選択し、その効果を検証する必要性が高まっています。

特に、政策の改善と統計データの整備・改善が有機的に連動するサイクル(EBPMサイクル)を構築することが必要と考えられており、2016年に施行された「官民データ活用推進基本法」に基づく基本計画に、EBPMの推進方針が明確に位置付けられています。

具体的な推進体制として、2017年に政府横断的なEBPM推進機能を担う「EBPM推進委員会」が設置され、経済・財政再計画の点検・評価、政策評価、行政事業レビューの取り組みを通じたEBPMの実践が進められています。
さらに、「統計等データの提供等の判断のためのガイドライン」、「EBPMを推進するための人材の確保・育成等に関する方針」(ともに2018年4月27日EBPM推進委員会決定)に基づき、統計データの利活用促進や人材の確保・育成に努めるほか、EBPMの実践に取り組み、浸透・定着を図っているところです。

[イメージ]EBPM推進体制の構築

RESASを活用したEBPMの推進

政府主導により各省庁において実践に取り組んでいるEBPMですが、自治体においてもその流れが見てとれます。特に、地方創生の観点で、自治体の持つデータの分析や、利活用の需要が高まっています。

各地の地方創生に向けた取り組みを情報面から支援し、EBPMを推進するために、官民のビッグデータを集約し、地域経済に関するさまざまなデータをインターネット上で閲覧できるシステム「地域経済分析システム(RESAS:リーサス)」(以下、RESAS)が、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部と経済産業省によって2015年4月から提供されています。

実際に多くの自治体でRESASを活用した政策立案がなされているだけでなく、自治体における利活用事例がとりまとめられていたり、政策立案ワークショップなどが各地において開催されていたりと、官民ビッグデータのプラットフォームとして進化・発展しているところです。

統計データ利活用センター

2018年4月から、自治体の先進的な統計データ利活用の推進拠点として、総務省および独立行政法人統計センターによって和歌山県内に設置されたのが、「統計データ利活用センター」です。情報セキュリティを確保しつつ高度なデータ解析を可能とする環境(オンサイト施設)が構築されており、統計ミクロデータ(公的統計の基になる個々の調査票データ)を提供することや、和歌山県と協力し、地方創生に寄与する統計データの利活用を推進することが目標として掲げられています。

2018年度の取り組みでは、データ利活用の先進事例を創出するための研究や、自治体への統計データ利活用支援など、データサイエンス・EBPMに役立つ統計データ利活用を推進するほか、自治体との共同研究として、データを活用した行政課題の解決を行います。具体的には、和歌山県などの自治体と共同し、行政データや民間データを統計データと組み合わせて活用し、空き家対策や人口減少などの行政課題を解決する取り組みを進め、データ利活用のリーディングケースの創出にチャレンジします。

さらに、「EBPMに資する公務員向け研修会」や、「ビジネスパーソンを対象とした講習会・セミナーの開催」など、データサイエンススキルの裾野を広げる取り組みも展開します。
特に、「EBPMに資する公務員向け研修会」では、統計研究研修所と連携し、EBPM実現に有用なカリキュラムやデータ分析の実践的な内容を盛り込んだ公務員向け研修会を開催する予定です。

また、総務省においては、自治体のEBPM実現に関連し、8月に「課題解決型自治体データ庁内活用支援事業(*)」の対象となる自治体を決定したところです。この事業で得られた新たな事例や知見は、「地方公共団体におけるデータ利活用ガイドブック(2018年6月公表)」に反映し、全国へ普及する予定です。

*
全国のさまざまな規模の自治体が、庁内で保有するデータ(業務データ、個人データ、許認可データ等)を部局・分野横断的に活用して、住民サービス向上や根拠に基づく政策立案(EBPM)を実現するための事例・人材の創出をノウハウ面で支援するもの。

[イメージ]「課題解決型自治体データ庁内活用支援事業」の概要(1)

参考

(2018年10月9日 公開)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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