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[イメージ]災害時の外国人支援、どうしてますか?

災害時の外国人支援、どうしてますか?

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訪日・在住外国人の増加にともない、外国人支援の取り組みが自治体に求められています。
特に課題となるのが、災害時の情報伝達です。
今回は、外国人への災害情報などの伝情報達手段に役立つ取り組みを三つ紹介します。

災害情報の多言語化に活用できるツール

災害時の情報伝達で課題となるのが言葉の壁です。
自治体には、災害発生後の外国人支援において、通訳ボランティアの体制構築、災害情報の多言語化のための各種整備、災害多言語支援センターの設置、運営などの役割が求められています。

[イメージ]災害発生後の外国人支援における自治体の役割
出典:訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き(国土交通省 観光庁)

災害情報の多言語化については、一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR/クレア)より、便利なツールや必要な情報が提供されています。たとえば、避難所開設後すぐに必要になるとされている文例を多言語で表示した「多言語表示シート」は、Web上で必要事項を入力して印刷すればよいようになっています。ツールを活用するための動画もあり、わかりやすいものとなっているので、参考にされている自治体も多いと思います。

また、翻訳版を作成できない言語圏の人々への配慮も必要です。英語以外を母国語とする外国人は簡単な日本語の方が伝わる場合もあるので、災害時の情報伝達手段として、「やさしい日本語」を使用することを地域防災計画の中に加えている自治体もあります。

「やさしい日本語」とは、発災から72時間以内の利用を想定して作られた表現で、1文24拍という短文で、日本語初級レベルの外国人にも適切に情報を伝えることを目的としています。
たとえば、「避難」は「逃げる」に、「余震」は「後で 来る 地震」のように、簡単なことばに置き換えます。作成のためのガイドラインも出ており、2018年6月時点では、47都道府県すべてにおいて「やさしい日本語」が活用されています。

災害時にその地域において提供される情報のすべてを、最新かつ必要な言語分翻訳するということはかなり困難ですから、あらかじめこういったツールやガイドラインなどを利用し、備えておくとよいと思われます。

外国人被災者のニーズと行政情報をマッチングするコーディネーターの配置

災害情報の多言語化が進む一方で、過去の災害を振り返った時に、災害時の外国人住民の支援やニーズの伝達などが迅速にできる体制の整備、それをコーディネートできる人材の必要性が指摘されています。
総務省では、2017年5月から、「災害時外国人支援情報コーディネーター制度に関する検討会」を設置し、コーディネーターの役割や、養成するための仕組みの構築について検討し、報告書を取りまとめています。
[イメージ]災害時外国人支援情報コーディネーター制度に関する検討会 報告書概要

「災害時外国人支援情報コーディネーター」は、避難所などに寄せられる情報を整理するとともに、外国人被災者からの各種ニーズを把握して自治体職員などへ伝達する役割を担います。報告書では、熊本地震における外国人支援の仕組みが参考として紹介されています。災害多言語支援センターの構成員のうち、過去の災害における外国人被災者の豊富な支援実績を持つ数名がコーディネーターとしての役割を担い、災害情報を英語や中国語などに翻訳した上で外国人被災者に伝達するとともに、数名のチームにわかれて避難所を巡回し、直接外国人被災者と接することで、ニーズの把握や通訳を行いました。

2020年までに全都道府県に「災害時外国人支援情報コーディネーター」が配置されている状態をめざし、PDCAを回しながら横展開します。

GPS情報、登録情報を活用したスマートフォンへの通知

また、2019年2月から、近畿地区で外国人への災害情報提供プラットフォームの実証がスタートします。
悪意ある情報や風評などを抑えて信頼できる情報が伝わる仕組みを構築しようとするもので、多様な情報発信主体が利用できる情報伝達用のプラットフォームを形成します。
これにより、訪日・在住外国人が、地震や津波、台風、豪雨などの災害に遭遇したときに、的確な情報を正確、迅速に得られるようになります。災害時のSNSなどでのデマ拡散などの防止にも役立ちそうですね。

具体的には、GPS情報と本人による登録情報を基に本人が保有するスマートフォンへ情報提供を行うことで、下記機能を実証します。

主な機能
機能 詳細
気象アラート 地震、豪雨、土砂災害に関して気象庁が発する情報を多言語に翻訳してプッシュで伝えます。
災害情報 外国人旅行者の居場所や国籍などの情報を用いて必要なメッセージだけを直接伝えたり、ふさわしい情報サイトへのリンクに導いたりします。
平時にも価値ある情報 平時には関西の魅力を外国人目線で情報発信し、災害発生時には“地続き”で災害情報を伝えられるようにします。各自治体、公共交通機関、観光推進団体、観光・宿泊施設、商店街、外国人コミュニティ、日本語学校などとのさまざまな連携を図ることで、アプリを平時のうちにダウンロードしておいてもらえるようにします。
大使館・領事館
“ホットライン”
各国の大使館・領事館などが大規模災害時に自国民に対して安否確認のメッセージを発信したり、救援情報を伝えたりできるサービスを、希望するすべての大使館・領事館などに無償で利用開放します。
海外の外国語ニュース 外国人旅行者の自国の報道ニュース映像を提供します。

外国人への災害情報提供プラットフォームの実証を開始します(総務省 近畿総合通信局)をもとに作成

ご紹介した以外にも、政府はさまざまな取り組みを進めていますが、最も重要なのは平時からの備えです。
災害時の対応を事前にシミュレーションすることはもちろん、平時から防災訓練に外国人住民にも参加してもらったり、地域内の日本人住民と外国人住民が日本語教室を通じて交流するなどの関係構築は、災害時に備えて有用となるでしょう。

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