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――地域活性化という面ではICTにどういった役割を期待されますか?

ネットワークは資産になる

[写真]ICTは地域活性化にとっても大きな力になると語る椎川忍氏

外から人材、ノウハウ、モノ、資本を持ってこなければならないという時にインターネットは大変役に立つと思います。今、ネット上で「我々の地域ではこんなことをやりたいと思ってるけど、誰か一緒にやりませんか?」と発信すると、結構人が集まってくる。震災のボランティアが集まったのもネット上での呼びかけの力が大きかった。インターネットというのは、極端に言うと、世間的にあまり注目されていないようなことでも、興味を持っている人に簡単に見つけてもらうことができるツールだと思います。どこにいるかわからない応援団や、自分たちの地域に来てみたいと思っている人やおいしいものを食べてみたいと考えている人をつないでくれる「人見つけのツール」なんですよ。
今は、若い人を中心にICTを使うことが当たり前になってきた。ICTは地域活性化にとっても大きな力になりますし、実際に地域活性化を推進していく中で、ICTの知識を持つ若い人の力を使っていくことも重要だと痛感してます。

それから、例えばFacebookのように仲間同士のコミュニケーションツールとしての役割も大きいですね。ICTを使えばどんどんネットワークを広げていくことができます。地域どうしのネットワークを構築する際にも非常に有効だと思います。ICTは、うまく使えば、人間のコミュニケーション能力を何倍にもできるツールなんだと思います。

――椎川さんはTwitter、Facebook、メーリングリストとICTをよく活用されていますが、使ってない人が活用するためのアドバイスはありますか?

まぁ、努力するしかないんですけどね(笑)。でも、一たんICTでネットワークができると貴重な資産になりますよね。
私の場合だと、フェイストゥーフェイスで知っている人たちを中心にネットワークで結び付いているんで、例えば地域の実態を知りたいというときに、メーリングリストで「君らの地域ではどうしてるの?」って聞くと、即座に幾つも返事が返ってきます。このようにリアルタイムで現場の声をたくさん聞けるのはとても貴重です。

――知っている人たちでコミュニケーションをとるのも、ICTを使った方がいいですか?

そうですね。物理的に離れていても距離なんて関係ないですから。昔だったら電話をしたり手紙を書いたり、時間がかかった。それに、基本的には1対1のやり取りだったんですよね。でも今はICTを使えば即座に、大勢の人と一度にコミュニケーションをとることができます。私が今やってることは20年前には絶対にできなかった。そう考えるとすごいことです。

自治体のPRツールとしてどんどん使うべき

――すごいと言えば、椎川さんのTwitterのフォロワーすごいですよね。

3,300人くらいいるでしょうか。Twitterは主として発信用に使ってます。TwitterとFacebookを同期させているので、私が主に見るのはFacebookの方です。Facebookは知り合い中心で、今つながっているのは1,200人くらいかな?相互に連絡をとりたいことがある人とはFacebook上でつながってます。Twitterとは使いわけてますね。
Twitterを始めた頃は、フォロワーを増やす工夫をしてましたよ。やはり、多くの人の興味を惹くようなことを書かないとダメですね。私の場合、マラソンの話題とか、神社仏閣の話ですかね(笑)あと、我々の世界で人の興味を惹くっていうと……特に公務員志望の大学生などは、政治や行政の生の動きでしょうか?国会が今どうなっているとか。

――今、自治体もTwitterやFacebookを活用しているところがすごく増えてますね。

企業ではさかんに使っているわけだから、自治体や地域で使わない方がおかしい。強力なPR・宣伝ツールですよね。物産・観光面ではかなり使われるようになってきましたが、当然だと思います。情報発信のやり方もだいぶ変わりましたよ。昔は役所が発信する情報として妥当かどうかを審査したうえでやるという感じでしたが、今は即時性も求められますから、職員が個人的に発信することを勧める自治体も出て来ています。
私も先日慶応大学の森川富昭先生の講演を聞いて、これまでの個人アカウントに加えてさっそくファンページを作成しました。

Twitterの持つパブリックアクセス機能と即時性は非常に大事

――震災がきっかけで、変わった部分も多いのでしょうか?

そうですね。災害時にTwitterは非常に有効だと思います。山陰地方でも一昨年の一月に大雪があり、国道上で1,000人以上の人たちが車の中に閉じ込められるということがありました。コンビニに行っても、おにぎりがないとか雪かきの道具がないという事態になりましたが、Twitter上で「あそこにはまだあるぞ」とか「ここにはもうない」という貴重な情報提供がありました。
もっと極端なのは、鉄塔が倒れて停電したときに、今はファンヒーターを使っている家庭が多いので、その地域の住民、特に高齢者がストーブを使えずに凍死しそうになったことがありました。役場の人も現場に出かけてしまっているからなかなか来てくれなくて……でもTwitterでつぶやいたら助けが来たということが現実にありました。
その経験から鳥取県では「Toritter(とりったー)」というページがつくられました。情報そのものについて行政が責任を持つというものではないんですが、みんなで書き込んだ災害情報・渋滞情報・観光情報などが、鳥取県のホームページ上に集約されるようになっています。いわゆるパブリックアクセス方式です。
そりゃあ書き込みの中身までは、行政は保証できませんよ。中には嘘の書き込みなんかもありますから。そうは言っても、死にそうな人がいるときに書き込みのおかげで助かることもあるわけです。どちらが大事かということですよね。即時性が大事なときに、時間をかけて情報の真偽を確認していると間に合いません。
だからTwitterの情報を行政が保証はできないけれど、とりあえず集約するから自己責任で見てくださいということが基本ですね。情報をアップする側も、その情報を利用する側も責任の境界を自分達できちんと引いて使うことが大切で、それをちゃんと理解して使わないといけないと思います。

――最後に、全国の自治体の方たちに激励の言葉をいただけますか?

勇気を持って飛び出そう!励ましあって頑張ろう!

[写真]地域に飛び出す公務員ハンドブック

私は「地域に飛び出す公務員ネットワーク」という活動をしています。組織や地域の風土改革が必要とわかっていても、なかなかいっぺんには変わらないものです。リーダーや管理職の人の責任は特に重大ですね。すぐに組織や地域全体が変わらなくても、自分たちの地域に住んでる人たちを幸せにするためには、粘り強く頑張らなくてはいけない。
地域を変えていかなければならない立場にある人たちが、他の地域とも横で連携して、励ましあって頑張ろう!というのが「地域に飛び出す公務員ネットワーク」の趣旨なんです。全国の改革意識の高いメンバーが2,300人くらい参加して、日常的にメールで情報交換、意見交換、困りごと相談などをしています。こういう組織もありますから、ぜひ勇気を持って参加してください。わかりやすく言えば、サラリーマン化する公務員をなくそう!という運動です。地域そのものを経営していく、良くしていくというのが最終的なミッションなんだから、そういう公務員になりましょうということです。そして、住民の皆さんの幸福度を増すために、みんなで大いに頑張っていきたいと思います。

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