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はい。地域未来投資促進法の正式名称は「地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律」といい、2017年に施行されました。
これは、地域の特性を生かして、高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する相当の経済的効果を及ぼす「地域経済牽引事業」を促進することを目的とする法律です。
これまでも「企業誘致促進法」のように、企業立地の促進をはかる法律が施行されていますが、従来のものと比較して「地域未来投資促進法」には次のような特徴があります。
具体的なプロセスは次の図の通り、市町村都・都道府県が作成した「基本計画」に基づいて、事業者が作成する「地域経済牽引事業計画」を、都道府県知事が承認します。
また、地域経済牽引支援機関による「連携支援計画」を国が承認します。
承認を得た地域経済牽引事業は、国の支援措置を活用することができます。なお、政府の成長戦略「未来投資戦略2017」においても、地域未来投資促進法を活用し、3年間で2,000社程度の支援をめざすとされています。
はい。承認を得た事業計画は、予算、税制、金融による支援措置、情報に関する支援措置、規制の特例措置などを受けることができます。詳細は次の通りです。
なお、地域未来投資促進法の施行後、2019年3月25日までに国が同意した基本計画は、47都道府県の227計画です。その分野は、次のように多岐に渡っています。
そして国が同意した基本計画を踏まえ、2019年2月28日までに都道府県が承認した「地域経済牽引事業計画」は1,293件(計1,626事業者)となりました。
例えば富山県では、医薬品、化学、金属などの事業所が集積している地域の特性を生かすという基本計画に対し、「がん治療に有効な高薬理活性製剤製造事業」が承認されました。
また熊本県では、県の強みである農林水産業などを生かすという基本計画に対し、契約農家が安定した経営を行うための農業版フランチャイズ方式の活用といった「未来型農業」に関する事業が承認されました。
2019年度に入ってからも国が同意した基本計画は増えています。今後の経済効果が期待されますね。
(2019年6月24日 公開)
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