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新時代のスポーツとして注目の「eスポーツ」。
eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称で、PCゲーム、家庭用ゲーム、スマートフォンゲームなどを用いた対戦を、スポーツ競技としてとらえたものです。
今、全国各地でeスポーツの大会が開催されており、地域活性化に一役買っています。
日本では娯楽のイメージが強いeスポーツですが、海外においてはスポーツ競技として広く認識されています。政府もeスポーツ産業の発展に期待を寄せており、「未来投資戦略2018」では「新たな成長領域として注目されるeスポーツについて、健全な発展のための適切な環境整備に取り組む」とするなど、普及策を議論しています。
また、2019年10月に茨城県で開催される国体の文化プログラムとして「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」が決定しており、国内における注目度も高まっています。
では、eスポーツが地域活性化に一役買うとはどういうことでしょうか。
総務省では、eスポーツ産業に関する調査研究を行い、2018年3月に報告書を公表しています。
第5章で「eスポーツを用いた地域活性化プログラムの検討」として、eスポーツの地域活性化への活用の可能性を提言しています。抜粋していくつか紹介します。
eスポーツ文化の聖地をめざす自治体もあります。
金沢市では、eスポーツ関係団体、企業、大学等高等教育機関、市が連携する「eスポーツ金沢モデル」を取りまとめています。これは、「まちなかに創る(人材育成・企業誘致)」と、「地域に拡げる(市民啓発・コミュニティ形成)」を柱とした行動計画です。具体的な取り組みは以下となります。
出典:eスポーツ金沢モデル(金沢市)
eスポーツは選手や応援団の年齢や性別に関係なく多くの人が参加できるという特徴から、国際交流や異世代交流など人々が交流する手段としての役割も期待できます。
日立システムズでは、eスポーツを通じて世代や組織を超えた交流の活性化を図るため、文化体育クラブの一つとしてeスポーツ部を新設しました。先述の茨城国体への出場を当面の目標として、勤務後の会議室における練習会、日立グループの企業や取引先チームとの交流戦、社内大会などに取り組んでいます。同社の活動でユニークな点は、社長も部員の一人として若手社員と真剣勝負をしたり、懇親を深めたりしていること。特に、普段社長と直接会う機会のない若手社員からの反響が大きいそうです。2019年2月に行われた社内大会では、20代から60代までの男女約70名が集まり、盛大に盛り上がったとのこと。企業内コミュニケーションの新たな形になるかもしれませんね。
練習会の様子
社内大会の様子
以上、eスポーツについてご紹介しました。今後の展開にも注目ですね。
(2019年8月5日 公開)
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