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Q.概要について教えてください

2021年6月18日に、「デジタル社会の実現に向けた重点計画(以下、重点計画)」のほか、「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太の方針)」、「成長戦略実行計画」、「規制改革実施計画」、「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」といった今後の政策の方向性を示す各案件が閣議決定されました。
重点計画は、9月に発足するデジタル庁の方針の骨格となるものです(*1)。
マイナンバー制度をデジタル社会の基盤と位置付けて、政府、自治体、民間など、社会全体のデジタル化について関係者が一丸となって推進すべき取り組みが示されています。
その全体像は、国民目線の利便性向上と標準化がポイントとなっており、以下9つの施策で構成されています。

  1. 徹底したUI・UXの改善と国民向けサービスの実現
  2. デジタル社会に必要な共通機能の整備・普及
  3. 包括的データ戦略(*2)
  4. 官民を挙げたデジタル人材の育成・確保
  5. 新技術を活用するための調達・規制の改革
  6. アクセシビリティの確保
  7. 安全・安心の確保
  8. 研究開発・実証の推進
  9. 計画の検証・評価

[イメージ]デジタル庁が目指す姿
出典:デジタル社会の実現に向けた重点計画 本文(デジタル庁(準備中))(PDF形式)

*1
本計画では「今後、本計画を踏まえつつ、デジタル庁の創設後速やかにデジタル社会形成基本法第37条第1項に基づく「新重点計画」を策定することとする」としています。
*2
データ連携、活用される環境整備が重視されており、「包括的データ戦略」が別添されています。日本がG20大阪サミットで提唱し、各国の賛同を得たDFFT(Data Free Flow with Trust)の具体化、世界トップレベルのデジタル国家をめざした戦略を策定することとしています。

Q.自治体が特に注目しておくポイントはありますか?

自治体においては、重点計画に基づくデジタル化の取り組みを着実に実施すること、国民目線でサービス向上に関する取り組みをできるものから順次積極的に実践していくことが示されています。中でも注目したいのは、自治体の基幹業務システムの統一・標準化です。
自治体のシステム標準化に関する記載は、他の政府の戦略などにも盛り込まれていますが、重点計画では、基幹業務システムを利用するすべての自治体が、2025年度までに、政府が整備するガバメントクラウド上に構築された標準化基準に適合した基幹業務システムへの移行をめざすとしています。

具体的には、標準化基準に適合して開発された基幹業務のアプリケーションや基幹業務に関連する業務のアプリケーションをガバメントクラウド上に構築し、自治体がそれらの中から最適なアプリケーションを選択することが可能となるような環境整備を図るとしています。これにより、自治体は、ガバメントクラウド上の基幹業務のアプリケーションをオンラインで利用することになり、従来自ら行っていたハードウェア(サーバーなど)や、ソフトウェア(OS・ミドルウェア・アプリケーションなど)の整備・管理が不要となります。

また、ガバメントクラウドへの移行に係る課題の検証を行う先行事業が2021年度から2022年度にかけて実施されます。検証内容は、標準非機能要件、標準準拠システムへの移行方法、投資対効果です。現時点では検証に協力する市町村を公募中で、8月中旬に採択市町村が決まる予定です。
先行事業において市町村が安心してガバメントクラウドや回線を利用できることを検証した上で、2023年度からガバメントクラウド上にアプリケーションを構築し、採択市町村以外でも状況に応じて本格的に移行が進められます。

[イメージ]全体スケジュールにおける先行事業の位置づけ
出典:地方自治体によるガバメントクラウドの活用(先行事業)について(内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室)

なお、自治体によるガバメントクラウドの活用については、「デジタル改革共創プラットフォーム」などを通じて、自治体の意見を丁寧に聴きながら進められているところです。対話を希望される方は、参加されてみてはいかがでしょうか。

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