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[イメージ]自治体の行政手続きオンライン化の勧め

自治体の行政手続きオンライン化の勧め

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執筆:森重 福一(株式会社 日立システムズ 公共・社会事業企画本部 公共事業企画部)

2020年12月に総務省が公表した「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」では、2022年度末の実現をめざし、行政手続きのオンライン化に向けて取り組んでいます。政府の支援策により、オンライン化にともなう課題の多くが解決できますし、基幹システムとマイナポータル(ぴったりサービス)の連携処理に関するシステム整備の費用は総務省が措置する基金の補助対象となります。また、コロナ禍において、改めて非対面での行政手続きの必要性も認識されました。行政手続きのオンライン化に向けた、現状・課題・今後の取り組みについてご紹介します。

自治体の行政手続きオンライン化の現状と課題

まず、電子申請システムの整備状況(2020年4月時点 総務省調べ)は以下のとおりです。

■都道府県

年度 整備済み※ 未整備
2020年度 47団体(100%) なし
2019年度 47団体(100%) なし

※ 何らかの手続き(eLTAXは除く)で、電子申請システムとして整備。

■市区町村

年度 整備済み※ 未整備
2020年度 1,549団体(89.0%) 192団体(11.0%)
2019年度 1,481団体(85.1%) 260団体(14.9%)

※ 何らかの手続き(マイナポータルは含め、eLTAXは除く)で、電子申請システムを整備。整備済み団体人口カバー率は98.6%。

参考:地方の行政手続オンライン化の現状とこれまでの取組みについて(総務省)をもとに表作成

多くの自治体において、何らかの手続きで電子申請システムを整備していることがわかります。では、利用状況についてはどうでしょうか? 自治体における行政手続きのオンライン利用の状況は以下のとおりです。

[イメージ]地方の行政手続オンライン化の現状とこれまでの取組みについて
出典:地方の行政手続オンライン化の現状とこれまでの取組みについて(総務省)

オンライン利用件数、利用率ともに微増しているものの、オンライン化が進んでいるとは言いにくい状況です。ある調査によると、行政手続きの電子申請サービスを使わなかった理由として多かったのは以下三つです。

  • 電子申請でできる行政手続きが限られているから
  • 電子申請でできること自体を知らなかったから
  • 電子申請の使い方が複雑で使いづらいと感じたから

オンラインでできることの認知度や使い勝手などに課題があると言えそうです。

[イメージ]行政手続きオンラインに関する課題
出典:デジタル活用支援推進事業について(総務省)

マイナポータル(ぴったりサービス)の今後の取り組み

冒頭でもお伝えしたとおり、政府はさまざまな支援策を講じて行政手続きのオンライン化に向けて取り組んでいます。主な取り組みスケジュールは以下となっており、自治体は2021年度から22年度にかけて利便性向上に資する手続きのオンライン化を進めるスケジュールとなっています。

[イメージ]自治体の行政手続のオンライン化のスケジュール
出典:自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画(総務省)

利便性向上という観点で期待されているのがマイナポータルの活用です。例えば、「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」には、住民がマイナンバーカードを用いて申請を行うことが想定される31手続きを対象として、積極的・集中的にマイナポータルを活用したオンライン化を進めることが明記されています。マイナポータル(ぴったりサービス)の今後の活用については現時点で以下が検討されています。

  1. ぴったりサービスの全自治体接続(2021年5月〜)
    ぴったりサービス利用の際の紙様式の読み込みや申請フォームの作成の手間を省くためのひな型のプリセットを随時拡大
  2. ぴったりサービスのUX/UI改善(2021年度中に対応)
    • マイナポータルのデザインの見直し(2021年6月までに)
    • 行政機関にある自分の情報や申請履歴を利用して再入力をなくす機能などの追加
  3. ぴったりサービス申請APIの活用(2020年12月開始)
    「ヤフーくらし」とマイナポータルとの連携(2021年夏頃〜)
  4. 基幹システムとマイナポータルの連携
    必要なインターフェース、API、データの仕様を作成・提供する。また、基幹システムとマイナポータルとのend-to-end接続の標準仕様を作成する。

参考:マイナポータル(ぴったりサービス)の取組について(総務省)

行政手続きオンライン化の勧め

マイナンバーカードの普及が進み、マイナンバーカードやマイナポータル(ぴったりサービス)の利便性が向上することは、行政手続きオンライン化の課題を解決するチャンスにもつながります。

前段落でお伝えしたように、2021年5月から、マイナポータル(ぴったりサービス)について、全自治体との接続環境が整備されます。
これまで、マイナポータルへの接続は、各自治体がLGWAN-ASPサービスを調達して、LGWAN接続端末から申請データをダウンロードしていましたが、マイナポータルにLGWANとの接続機能を実装し、LGWAN-ASPサービスを個別に調達することなく、オンライン申請の受け付けが可能となり、マイナポータルと基幹システムとの連携処理を実現します。実現方式は以下のとおりです。

[イメージ]全地方公共団体のマイナポータルへの接続の実現
出典:マイナポータル(ぴったりサービス)の取組について(総務省)

さらに、2021年度夏頃までにend-to-endのオンライン接続に係る標準仕様が提供されます。それを受けて自治体は、連携サーバーの整備についてベンダーへの見積もりを行い、予算要求を実施する手順となります。
私たちも情報提供やお手伝いを積極的に行ってまいります。

執筆者プロフィール

[画像]森重 福一

森重 福一
(株式会社 日立システムズ 公共・社会事業企画本部 公共事業企画部)
日立システムズに入社し前半は中央官庁のSEとして大規模プロジェクトを経験し、後半は、自治体のパッケージ開発部門で電子自治体や地域情報プラットフォーム対応に携わる。その後は、国や自治体関連のコンサル業務をメインに活動中。コンサルとしては、自治体クラウドやマイナンバー対応に携わり、個別案件の提案、講演会、勉強会、ユーザー会などを精力的に取り組み最新情報の共有、発信に努めています。

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