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Q.MaaSに関する政府の最新動向を教えてください

前田
はい。「MaaS(Mobility as a service)」とは、ICTを活用し、バスか電車かといった手段や、公共交通か民間かといった運営主体にかかわらず、自家用車以外のすべての移動(モビリティ)をサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念のことです。例えばフィンランドのヘルシンキでは、アプリを使って、電車・バス・タクシー・レンタカーなどさまざまな移動手段を組み合わせた最適ルートの検索と、予約、支払いまでを纏めて行えるサービスの提供が始まっています。支払いは利用ごとに決済するプランの他に、すべての移動手段が乗り放題になる月額プランも提供されています。

政府は現在、都市部での渋滞削減、地域の移動手段の確保をめざし、「MaaS」による公共交通の利便性の向上、交通サービスの向上を検討しています。
特に、日本では都市部と地方部で移動に関するニーズや課題が異なるため、それに合わせた対応策を盛り込んだ「日本版MaaS」が国土交通省から示されており、自動運転技術、移動履歴や支払い情報などのパーソナルデータ、効率的な移動手段を分析・提案するAIなどを連携させてサービス化する取り組みが始まりつつあります。

政府が2019年6月に公表した「官民ITS構想・ロードマップ2019」でも、将来のMaaS像として「日本版MaaS」を説明しています。ロードマップでの「日本版MaaS」の要素は次のとおりです。

  • 人流と物流の移動などすべての移動におけるニーズに応じた地域全体の最適化
  • MaaSの相互連携によるユニバーサル化
  • 移動サービスと多様なサービスとの連携による高付加価値化
  • 交通結節点(交通手段の乗り換え・乗り継ぎ施設)の整備を含めたまちづくり

[イメージ]将来のMaas像
出典:官民ITS構想・ロードマップ2019〈概要版〉(内閣官房IT総合戦略室)

将来のMaaSが実現されると、誰もが安全で便利かつ低コストで自由に移動でき、人と物の移動といった地域全体の交通の流れが最適化され、住民に「豊かな暮らし」をもたらすと考えられています。政府の具体的な施策として、「日本版MaaS」の実現をめざした「スマートモビリティチャレンジ」の取り組みが始まっています。

Q.「スマートモビリティチャレンジ」とはどのようなものですか?

前田
はい。「スマートモビリティチャレンジ」とは、新しいモビリティサービスの社会実装を通じて、移動に関する課題を解決するとともに地域活性化に挑戦する地域や企業を応援する、国土交通省と経済産業省主導のプロジェクトです。2019年4月に先駆的に新しいモビリティサービスの社会実装に取り組む地域・事業の提案を募集し、2019年6月に支援対象地域・事業を選定しました。

国土交通省は「新モビリティサービス推進事業」で先行モデルとして、19の事業を支援します。地域を「大都市近郊型・地方都市型」、「地方郊外・過疎地型」、「観光型」の3カテゴリにわけ、各地域の交通課題に対する実証実験を行います。

[イメージ]新モビリティサービス推進事業 先行モデル事業
出典:先行モデル事業(別紙1)(国土交通省)

一方、経済産業省も、「パイロット地域分析事業」として、13のパイロット地域を選定しています。地域を「大規模都市」、「公共交通普及中規模都市」、「自家用車中心中規模都市」、「郊外・過疎地域」の4カテゴリにわけ、各地域の交通課題に対する実証実験を行います。

国土交通省と経済産業省の実証実験は、2019年10月から2020年3月に実施されます。都市部と地方部では交通における現状や課題が異なるという日本の特徴を踏まえて実施される実証実験。結果がとても楽しみですね。

よくわかりました。ありがとうございます、前田さん!

参考

(2019年8月26日 公開)

  • * 記事の内容は配信時点での情報をもとに作成しているため、その後の動向により、記載内容に変更が乗じている可能性があります。

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